院長コラム
2013年3月 6日 水曜日
経皮的内視鏡手術で腰椎椎間板ヘルニアを!
過去にも内視鏡で腰椎椎間板ヘルニアの治療は存在したが、MED(Micro Endoscopic Discectomy)と呼ばえるもので実際は患者さんにとっての侵襲(傷)は顕微鏡手術と大差はなく、術者にとって慣れた方ですれば良いというのが大半の脊椎脊髄外科医の言い分だったと思います。しかし、ここ数年で経皮的内視鏡下単独による腰椎椎間板ヘルニア摘出術いわゆるPELDもしくはPED(Percutaneus Endoscopic Discectomy)なる手技が普及してきています。技術習得や高価な機器の問題もあり、実際に施行している施設や術者は少ないのですが、本当の意味で低侵襲な治療と考えられています。今までブロックや保存的治療で何日いや何週間(場合によっては何ヶ月)も苦しまずに小さい傷で治療可能な方法だと考えています。昨年より本邦で保険認可されています。当クリニックでも大学病院と共同で日々研鑽を積んでいます。また講習会や研究会、およびワークショップも行っていますので、患者さんのみならず、これからこの手技を学びたいドクターも相談頂ければと思います。昨年11月に神経内視鏡学会でハンズオンhttp://jsne19.umin.ne.jp/handson.html行いました。昨年12月に第2回脊髄内視鏡手術手技研究会の会長を努めさせて頂きました。
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2012年10月 4日 木曜日
骨粗鬆症による圧迫骨折について
脊椎椎体の圧迫骨折は、高齢者(閉経後)の女性に多く、骨粗鬆症が進んで脊椎がもろくなり軽い衝撃でつぶれてしまう病気です。腰背部痛をきたす事が多く、崩れるように骨折した脊椎は、基本的には元に戻りません。
昔は「年のせい」として片付けられていましたが、認知がひろまり薬も普及した事で減少傾向にあります。しかし、高齢化社会のために結局のところ増加の一途をたどっております。本邦でもようやく昨年より椎体形成術(バルーンカイフォプラスティ:BKP)が承認され、保険適応となりました。適応を守れば疼痛緩和と姿勢保持に良い方法だと思います。
ただ、やはり骨粗鬆症という病気は予防が大事なので、骨塩量測定や内服加療等でしっかり予防していきましょう!
昔は「年のせい」として片付けられていましたが、認知がひろまり薬も普及した事で減少傾向にあります。しかし、高齢化社会のために結局のところ増加の一途をたどっております。本邦でもようやく昨年より椎体形成術(バルーンカイフォプラスティ:BKP)が承認され、保険適応となりました。適応を守れば疼痛緩和と姿勢保持に良い方法だと思います。
ただ、やはり骨粗鬆症という病気は予防が大事なので、骨塩量測定や内服加療等でしっかり予防していきましょう!
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2012年10月 2日 火曜日
平山病とは
平山病とは聞き慣れない病気があります。若年者一側性上肢筋萎縮症ともいい10代の男の子に発病します。成人になると上肢筋萎縮の進行は止まる事が多いのですが、感覚障害がないため気づかず診断が遅れている場合が多いです。それはこの病気の存在を多くの医師が知らない事にもあります。進行すると握力低下、箸の使用、書字、ボタンはめなどの支障を来しますが、初期は手の震えを訴えるお子さんが多いです。経験知識ある医師であれば問診と視診で診断がつきます。確定診断は動態MRIが有用です。この事は学術論文で報告いたしました。
進行予防が大事なのですが、予防には病状の程度により頸椎カラー、手術治療があります。育ち盛りなので頸椎カラー装着は現実的には困難な場合が多い様です。頸椎固定術も有効な治療法の一つです。
進行予防が大事なのですが、予防には病状の程度により頸椎カラー、手術治療があります。育ち盛りなので頸椎カラー装着は現実的には困難な場合が多い様です。頸椎固定術も有効な治療法の一つです。
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2012年10月 1日 月曜日
九州は福岡市博多で脳神経外科医による背骨クリニックを開院しました。
こんにちは!背骨の病気というと•••整形外科や整骨院などを思い浮かぶ方がほとんどだと思います。しかし、近年では首都圏を中心に脳神経外科で診断や治療(手術治療を含めて)を行うケースが増加してきております。これには手足のしびれ•痛みおよび運動障害が脳からつながる脊髄、末梢神経の症状である事がほとんどだからです。脳と脊髄神経を事細かく神経症上を判断し、画像部位をオーダーできる事が必要となるのです。神経内科や外科(神経外科•脳神経外科)は神経学を当然見れるはずですのでどの辺りが責任病巣かは判断つくと思います。CTやMRIの発展と普及に伴い、脳神経外科クリニックの外来では画像診断に頼りがちになり、脊髄や末梢神経障害を見落としがちです。また逆に他科では症状や訴えのみ、レントゲン所見のみで診断され物理療法や投薬が行われているケースが多いです。当然、背骨の骨軟部組織の変形のみの場合もあります。しかしひとたび神経を圧迫し、侵し始めると増悪する場合もあります。
まずは適切な診断をしていただき、更には保存的(内科的)治療と外科的治療の選択肢をもった医師に治療方法の判断を委ねていただきたいと願います。
まずは適切な診断をしていただき、更には保存的(内科的)治療と外科的治療の選択肢をもった医師に治療方法の判断を委ねていただきたいと願います。
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